どーも、ちゃた(@chatalog13)です。
最近たまに耳にするようになった「クラウドSIM」。
海外に行く機会がある人にとってはとても便利なサービスです。
ただ、最近は複数の会社からさまざまなサービスが展開されていて、慣れないとその違いがわかりにくいです。
そこで、実際にクラウドSIMルーターを愛用しているボクが、各社のクラウドSIMサービスを比較してご紹介します。
目次
クラウドSIMとは?クラウドSIMの仕組み
まず最初に、クラウドSIMというのはどんな仕組みなのか、簡単にご紹介します。
クラウドSIMとは、SIMの仕組みのひとつなのですが、従来の物理的なSIMカードとはまったく異なります。
クラウドSIMサーバーというサーバーにアクセスすることで、世界各国のSIM情報を読み込むという技術です。
そのため、海外の国に行ったとき、現地のSIMカードにいちいち差し替えたりする必要がありません。
1台のルーターで、SIMの入れ替えをせずに、世界各国の通信サービスを利用できちゃうんです。
この技術を保有しているのがuCloudlink社という会社のようで、この技術を応用した製品・サービスが各社によって展開されています。
技術的には、日本であろうが海外であろうが関係なく使えるクラウドSIM技術ですが、サービスとしては 以下の3タイプが展開されています。
1. 国内・海外の両方で使える
2. 海外のみで使える
3. 国内のみで使える
それぞれのタイプごとに紹介していきます。
国内・海外の両方で使えるクラウドSIM(端末購入タイプ)
まず、クラウドSIMの利点を最も活かしている、国内・海外の両方で使えるタイプのご紹介です。
これらは、端末を購入するサービスとなっています。
GLOCAL NET(グローカルネット)
まずはじめにGLOCAL NET(グローカルネット)というブランドを紹介します。
グローカルネットは、ボクも利用しているサービスですが、株式会社グローカルネットという企業が運営しています。
利用可能国は世界。次世代クラウドWiFi”GLOCAL NET”
最初に端末を購入します。
そして、月額基本料金のほかに、国内利用については月額固定料金を、海外利用については利用日数に応じた料金を支払う料金体系です。
月額基本料:400円
国内利用料:データ定額プランで980〜3,980円/月(無制限プランは3,980円)
海外利用料:300MBプランで780円/日
500MBプランで1,180円/日
1GBプランで1,580円/日
端末代金: 23,980円
契約期間: 2年間
端末は、「G3」というモデル。
このルーターの特徴は、5,350 mAhの大容量バッテリーを備えているところ。
連続使用時間が15時間と長いんです。
また、国内利用時には、docomoとSoftbankの電波のうち、最適な電波をつかむという仕組み。
1社の回線に限定されないのは心強いですね。
グローカルネットは、最も初期からクラウドSIMルーターのサービスを提供している会社です。
詳しいレビューはこちらの記事からどうぞ。
GWiFi
次は、BroadLine株式会社という会社が運営しているGWiFiというサービス。
こちらも最初に端末を購入します。
グローカルネットとの違いは、基本料が発生せず、契約での縛りもないこと。
自分の利用する分だけ、その都度ウェブ上でパケットデータを購入するというシステムです。
月額基本料:ゼロ円
国内利用料:データ定額プランで1,370〜3,685円/月
(100GBプランで3,685円/月)
海外利用料:500MBプランで680〜1,280円/日(国により料金が異なる)
端末代金: 19,434円
契約期間: なし
端末は「G3000」というモデル。
バッテリー容量は2,800mAhと小さめで、連続待受は8時間。
端末は公式サイト上では購入できず、Amazonなどから購入することが推奨されています。
LTEのカバーエリアは、SoftBankと同じになります。
Y!mobile
最近になって、大手キャリアのY!mobileもクラウドSIMを利用したサービスの提供を始めました。
【Y!mobile】Pocket WiFi 海外データ定額
月額基本料:3,980円(国内利用料含む)
国内利用料:上記月額基本料で7GBまで
(7GBを超えた場合は、500MBごとに500円の追加料金)
海外利用料:90円/日
(ただし、月の使用量は最大7GBまで)
端末代金: 37,800円
(ただし、3年間継続利用の月額割引で、実質端末料金が無料)
契約期間: 3年間
(月額+2,000円で期間の縛りがないプランもあり。)
端末は701UCというモデルです。
外観・スペックから判断すると、グローカルネットのG3と同様の端末のようです。
通信量の制限がネックではありますが、海外利用料金がとても安いサービスです。
Y!mobileについては、こちらの記事でより詳しく書いています。
世界Wi-Fi
もともとクラウドファンディングでクラウドSIM事業を始めたらしい世界Wi-Fi。
GLOCAL NETと似たようなサービスを提供していましたが、2018年7月現在、サービス提供体制に難がありそうです。
ホームページ上で確認できる情報は以下の通りなので、ちょっとおすすめできません。
・World Touchという端末が欠品となっている
・World Touchという端末の無償交換に対応している
・ほかに取扱製品が確認できない
国内・海外の両方で使えるクラウドSIMの比較
さて、これらの国内・海外の両方で使えるクラウドSIMの各社サービスを、項目ごとに比較してみます。
(世界Wi-Fiは上述の理由により省きます)
通信量制限
グローカルネット > GWiFi > Y!mobile
制限なしのグローカルネットが最強です。
GWiFiもパケットデータの購入を繰り返せば実質制限はありませんが、手間がかかります。
Y!mobileは7GBという通信量制限がネックです。
料金
Y!mobile > GWiFi > グローカルネット
使い方にもよりますが、海外利用90円/日というY!mobileを1番としました。
GWiFiも使い方しだいで安く抑えられます。
グローカルネットは他2社よりは高いですが、国内海外兼用と考えればリーズナブルな料金です。
クラウドSIMサービスの実績
グローカルネット > GWiFi > Y!mobile
国内サービスの実績が一番長いのがグローカルネット。
Y!mobileの場合、クラウドSIMに限って言うと2018年4月からなのでまだ始まったばかりです。
サポート体制
Y!mobile > グローカルネット > GWiFi
大手ということでY!mobileを1番にしました。(賛否両論あるかも)
グローカルネットも、実際サポートに色々尋ねたことがありますが、対応はよかったです。
端末のバッテリー持ち
グローカルネット = Y!mobile > GWiFi
グローカルネットとY!mobileはほぼ同じ端末で、1日余裕で持つバッテリー容量です。
GWiFiの2,800mAhは、連続使用には心もとないかな。
以上、総合的に判断して、ボクが最も安心してオススメできるサービスはグローカルネットです。
実際に自分で使っているというのもありますが。
ボクはグローカルネットを1年以上、ほぼ毎日使っていますが、国内でも海外でも、これまで通信トラブルにあったことはありません。
安定して使えてます。
海外のみで使えるクラウドSIM(端末レンタルタイプ)
次に、海外のみで利用できるクラウドSIMサービスも紹介します。
これらのサービスは、端末はレンタルとなっています。
レンタルタイプにも2種類あります。
1. 海外渡航時にだけレンタルして利用するもの
2. 月額料金を払い、常時借りっぱなしで利用するもの
jetfi(ジェットファイ)
まず、海外渡航時にだけレンタルして利用するタイプです。
jetfiというブランドのサービスがあります。
jetfiの海外WiFiレンタル
利用シーンは限られますが、複数国を周る海外出張や旅行のときに使えますね。
国によって異なるルーターではなく、1つのルーターで使い回せますので荷物が少なくできるし、管理も簡単です。
アジア周遊680円/日〜
世界周遊980円/日〜
といった料金体制です。
出張や旅行のときにピンポイントで使えればいい、という人には最適かなと。
グローバルWiFiクラウド
おもに法人利用を想定したサービスです。
クラウドSIM対応ルーターをレンタルしっぱなしでオフィスに常備しておき、海外出張の際にオフィスからそのルーターを持参するという使い方です。
クラウドSIMなので、渡航先に関係なく1つのルーターを使い回せます。
エクスコムクラウド
エクスコムクラウドも、グローバルWiFiクラウドと同様のレンタルしっぱなしで常備しておくタイプのサービスです。
こちらは日本国内での使用もできるようです。
グローバルWiFiクラウドおよびエクスコムクラウドについては、法人向けがメインのサービスなので、詳細の記載はやめておきます。
国内のみで使えるクラウドSIM
最後に、国内でのみ使える、という異色のクラウドSIMサービスも紹介します。
クラウドSIMなのに海外で使わない、不思議ですね。
NOZOMI WiFi
NOZOMI WiFiは、国内のみ利用できるレンタルWiFiサービスです。
NOZOMI WiFiのサービスの中でも、クラウドSIM技術は、無制限プランのみに適用されています。
クラウドSIMルーターを採用することで、大容量の通信を行った際、通信キャリアによる速度規制がかかる前に接続SIMを切り替える、このことによって速度制限を回避するという仕組みのようです。
クラウドSIMの特性をうまく利用してるんですね。
そのため格安で通信量無制限というサービスを実現しています。
無制限プランで月額使用料4,480円と、リーズナブルな価格設定で人気のサービスになっています。
速度制限なし・容量無制限の格安レンタルWiFi「NOZOMI Wi-Fi」
最後に
いかがでしたでしょうか。
モバイル環境を重視するあなたには、国内限定のNOZOMI WiFiも面白いサービスかもしれません。
海外によく行くあなたには、やっぱり海外・国内の両方で使えるタイプがおすすめです。
ワークスタイル・ライフスタイルに合わせて、使いやすいサービスを選んでみてください。
それでは~。
*2019年11月追記
最近、「どんなときもWiFi」というサービスもシェアを伸ばしています。
これも海外・国内ともに使えるサービスでグローカルネットとかなり近いサービス内容であり、かつかなり安い料金体型になっています。
要チェックです。